中国崩壊前夜長谷川慶太郎著
北朝鮮の中国とのパイプ役だった張成沢(チャン・ソンテク)氏が公開処刑されて以来、北と中国の間は冷え切っていると言われている。
著者は大きな間違いだと言い切る。
張成沢氏を切ったのは瀋陽軍区とのパイプを切ったのであって、中国の中央の意思を尊重したもので、寧ろ中央とはもっと密接になったのだ、と。
だから北にはまだちゃんと中国からの石油がパイプラインで送られているのだと。
ソ連の崩壊を予想し、その前にソ連が東ドイツを見限る事を言い当てていた長谷川氏は、今の中国と北の関係をそれに似ていると見ている。
中央と北は近くなったが、もういつまでも北の面倒を中国は見続けていられないのだ、と。
中国中央が見限ったら、北はまもなく崩壊する。
金正恩はスイスあたりへ亡命するだろう、とまで言い切っている。
その長谷川氏の予想のせいではあるまいが、とんと金正恩氏は表舞台に出て来ていない。
それより何より、中国そのものの危機。
もうそんなに遠くない未来だという。
中国の中央の崩壊、その後は、一体どんな姿になるのだろう。
長谷川氏は七つの軍区がそれぞれに小競り合いをしながらの状態がしばらく続くのではないか、と見ている。
香港のデモ、かなり長期化しつつある。
このデモが何かのトリガーを引くことになるのかもしれない。