まほろ駅前狂騒曲三浦しをん著
最高に楽しめる一冊。
今回の多田便利軒物語は、これまでの登場人物が勢ぞろい。
四歳の女の子を預る約束をしてしまった多田と子供嫌いの行天。
駅前で無農薬野菜を!健康野菜を!と拡声器で訴える団体。
その団体をつぶそうとする星にどんどん巻き込まれる多田便利軒。
無農薬だ!健康野菜だ!と訴える連中はかなりいかがわしい連中だったのだが・・・・。
バスが運行通りに走っているかどうかの調査に異様な執念を燃やす岡という老人。
とうとうバスジャックに突っ走ってしまう。
老人のバスジャックと言えば宮部みゆきの「ペテロの葬列」を思い出すが、そんな真面目なもんじゃない。
最後はみんな入り乱れての本当の狂騒曲になって行く。
なんといってもいつも最高なのは行天というキャラクター。
今回は行天の過去があらわになったりもする。
それにカタブツの多々にとうとう色っぽい話も出て来たりして。
笑いどころ満載の一冊でした。