ALWAYS 三丁目の夕日


読みものでは無く、少し前の映画です。コミック本の映画化やドラマ化、最近こういうパターンが多いみたいですねぇ。
三丁目の夕陽、ご存知の「貧しかったけれど、明日への夢が有った昭和の日本」が謳い文句のお話です。
昭和30年代の東京が再現されていて、見るものにほのぼのとした温かみを残す映画です。
自分も昭和の人間です。昭和30年代という時代、映画の宣伝が言う様に確かに携帯もパソコンもテレビさえも無かったかもしれない。
でもそんなものが何か「豊か」の象徴となるのでしょうか。
自分の昭和30年代と言ってもまだ幼少でしたので、昭和の三種の神器が目の前に現れてびっくりしたり、わくわくしたり、という体験はありません。この映画の中でのそういう体験はまさに自分の父親、母親が味わった事でしょう。
それでも今ではゴミゴミとした街になってしまいましたが、自分の記憶の中の大阪の昭和には、至る所に田んぼがあり、小川があり、池がありました。ふなが、おたまじくしが、カエルが、どじょうが、へびがいたのです。夏には蛍もいました。
自然のことだけではありません。
阪急梅田駅は今よりはるかに荘厳な雰囲気を持った北大阪の玄関口の駅でした。
阪急百貨店は今よりもはるかに高級な場所でした。

結局「豊か」だとか「貧しい」というのは心の問題なのでしょうね。
あのわくわくしていた時代。
わくわくできる気持ちを持てる時代こそ、真に豊かな時代なのではないかと思った様な次第です。

ALWAYS 三丁目の夕日 原作:西岸良平