カテゴリー: 西尾 維新



悲惨伝


四国第二弾。
徳島へ舞台が移る。

西尾維新の四国巡り。
悲痛伝の香川県では、讃岐うどんを堪能するし。
なんだかたっぷり四国の観光巡りをしてそうな書きっぷりではないか。

四国八十八箇所の札所の中でも最も難所と言われる山にも行ったんだろう。

吉野川上流の秘境と呼ばれる渓谷へも行って来たのだろう。
そうでなけりゃ、書けないわなぁ。

これで、四国一周ツアーが決定だ。
次作は高知で次々作が愛媛か。
はりまや橋やら、桂浜やら、暑さ日本一を更新した四万十あたりも観光取材して来てるんじゃないの。

なかなか四国編だけでも長丁場となりそうだ。

地球との闘いがどんどん霞んで行く。

今回は魔法少女でも魔法の桁が一回りも二回りも違うレベルが登場する。
大気を司る力を持つ少女。
水を司る力を持つ少女。
もはや神か?

そのさらに上をいきそうな魔女なる存在も登場してきた。
不明室が開発して一週間を期限に四国に投下されるはずの新兵器が核爆弾でもなければ四国全土を海に沈めてしまう爆弾でもないこともわかってきた。
その新兵器も登場してきそうだ。

はてさて、どんな四国紀行が出来あがって来るのやら。

悲惨伝  西尾維新著



暦物語


この本はちょっといただけない。

西尾維新にしてはありえないぐらいにひどすぎる。

西尾維新の本の中でもこれまで何度もチンタラ展開しているなぁ、とか、なかなか進展しないなぁ、この話、とか、極端なものではこの前半部分全部無くてもストーリーとして成り立つよね、みたいなことは往々にしてあったが、そりゃ読んでいる方にすれば、次の展開、次の展開、とうながしたくもなるのだが、じらしてじらして、またそのじらしのどうでもいいところが結構面白かったりして、まぁなんだかんだと言いながらも楽しませてもらっているのでOKなのだろう。

ここ一年を振り返ったから暦物語なのか、阿良々木暦だから暦物語なのか、おそらく両方の意味なのだろうが、あの春からの出来事ならめぼしいところはすべからく本編に書かれているはず。
今さらそのおさらいをしても仕方がないし・・。

だから、ささいな小さな小さな話小さな話を4月5月と月に一つずつ十二ほど。

小さくまとまった話。他の小編小作家なら、まぁまぁの評価をもらうのかもしれないが、こんなつまらない話を西尾維新に期待している人はいないだろう。

本人が積極的に書いているとは思いづらい。

悲鳴伝の続きの悲痛伝、悲惨伝で四国にのめり込んで四国参りをしている作者に、なんとか最終版までのつなぎを!と編集者が無理矢理に書かせたような光景が目に浮かんでくる。

もし、そうだとしたら、編集者も余計なことをしたものだ。

こんなものを世に出すぐらいなら、読者をひたすら待たせておいた方がはるかにいい。

暦物語 西尾 維新 著



悲痛伝


悲鳴伝の続き。

悲鳴伝そのものは一冊で一応完結しているので、続きがあるのかは微妙なところだと思っていたが、やっぱり地球からのメッセージを受け取ったままでは尻切れトンボだし、続いたか。

でもこの続き方はちょっと違うぞ!

四国全土の人が全員失踪!

またまた極端な!前回は地球に住む人類の1/3が突然死んでしまうという大いなる悲鳴からのスタート。
全地球の1/3などという規模から言えば四国四県は小さなものかもしれないが、日本人にとってとてつもないどでかい規模だ。

その四国に住む人とは誰とも連絡が取れない。人が生きているのかさえわからない。

で、単身四国へ乗り込む指令を受けた空々空。

上陸した香川県で、なんと!あろうことか魔法少女と遭遇する。

彼女は四国で生き残っているうちの一人で、どうやら生き残るためにはルールが有り、そのルールとは「やってはいけないこと」つまり「それをやったら死ぬ」ということをしないで回避すること、のようなのだ。

どこに地雷があるのか、地表からは全くわからない地域を地雷探知機も地雷探知犬も何もない手探りで地雷回避しながら歩け、というようなルール。

止むにやまれぬ事情があったにせよ、魔法少女のコスチュームをはぎ取って、着ている姿を別の魔法少女に見つかって変態扱いされ、亡くなった魔法少女の下着の中をまさぐっている最中を別の魔法少女に見つかって、さらに超弩級の変態扱いをされて・・というような展開。

この「悲痛伝」、結構評判悪いですね。
これだけページを費やしておいて、全然進展しない。冗長だ・・・。

確かに四国へ上陸してほとんど進展していないけれど西尾維新には往々にしてあること。まだ楽しめるだけいいじゃないか、となどと思うのですが。。。。

ただ、本来の対地球の話からはかなりはずれて来ているようには見えますねぇ。

悲痛伝  西尾維新著